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 このホームページは造血幹細胞移植の啓発と臨床試験への参加協力依頼を目的としたものです。
 一般の方には馴染みが薄いであろう造血細胞移植に対する深い知識や、正しい理解が得られる事を願っています。
 なお、このホームページは厚生労働省がん研究補助金からの援助で立ち上げ、現在は独自に運営しています。
責任者 武元 良整
最終更新日2009/06/28
EBMナウ
EBM (Evidence based medicine::単なる、少数例の経験から得た知識ではない根拠に基づく医療行為。
今週のEBM,ナウ(286)

-Hypothyroidism after allo-HCT-

(移植後甲状腺機能低下症)

 従来、移植後後期の合併症と理解されている甲状腺機能低下症の頻度は9~15%とされている。 この報告は近年多く実施されているRIC(ミニ移植)における甲状腺機能低下症の研究。

対象:ミネソタ大学で2000年から2005年の間に施行されたMA(骨髄破壊的前処置)97例、年齢中央値37歳と RIC84例、年齢中央値54歳です。 TBI(全身放射線照射)線量はMA群が1320 cGyに対してRIC群は200 cGyです。 2群間には年齢以外に有意差を認めません。

結果:観察期間は12から75ヶ月。 11例が甲状腺機能低下症を合併(subclinical が9例、overtは2例)。 181例の3年累積発病頻度は6%で、移植から中央値13ヶ月後に発症。 甲状腺機能低下症合併頻度はMA群が8%、一方RIC群5%と両群間に差を認めず。

考察:過去の報告ではTBIなしの移植(BUCY)でも11.7%という頻度が知られている。 TBI線量の増加につれて3%から17%へと増加傾向との報告もある。

結論:移植後数年間の観察で、TBIを用いたMA群とRIC群間で甲状腺機能低下症の頻度に有意差はない。

コメント:観察期間がもうすこし、長い時期での続報が待たれる。

文献: Majhail NS et al. Similar risks for hypothyroidism after allogeneic hematopoietic cell transplantation using TBI-based myeloablative and reduced-intensity conditioning regimens. Bone Marrow Transplant 2009;43:949-951
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