EBMナウ
EBM (Evidence based medicine::単なる、少数例の経験から得た知識ではない根拠に基づく医療行為。

今月のEBM,ナウ(6)

転移性腎がんへのミニ移植

転移性腎がんへのミニ移植成績を追試した論文を紹介致します。


{文献1.要約}シカゴ大学からの報告。転移性腎がん18例の報告です。移植後に効果の見られた4例は中央値41ヵ月で全例生存。しかし、全例が移植後中央値609日で再発。この4例は反応を認めなかった症例よりも有意に生存期間が長い事(P=0.002)が明らかにされました。ミニ移植は一部の転移性腎がんに効果があります。しかし、適正な症例選択が重要です。文献2は2000年に報告された衝撃的とも言えるものでした。もはや、免疫療法にも反応しない転移性腎がんにミニ移植施行し、19例中10例に移植片対腫瘍効果(Graft versus tumor effects)がみられたというものでした。今回の文献1はその結果を追試した報告です。話題性のある報告は必ず、追試される必要があります。貴重な報告です。



 結論:転移性腎がんへのミニ移植は、一部症例に有効である。その適応症例選択が重要課題である。

文献1. Artz AS et al. Long-term follow-up of nonmyeloablative stem cell transplantation for renal cell carcinoma: The University of Chicago experience. Bone Marrow Transplant  2005;35:253-260.
文献2.Childs R et al.Regression of metastatic renal-cell carcinoma after nonmyeloablative allogeneic peripheral-blood stem cell transplantation. N Engl J Med 2000; 343:750-8.