EBMナウ
EBM (Evidence based medicine::単なる、少数例の経験から得た知識ではない根拠に基づく医療行為。
今週のEBM,ナウ(135)

Clinical course and prognosis of smoldering multiple myeloma
(くすぶり型多発性骨髄腫の予後)

 くすぶり型多発性骨髄腫の予後を26年間観察した報告です。276例が以下の診断基準に合致しました。免疫グロブリン値≧3g/dL又は骨髄内形質細胞数≧10%そして以下の症状が無いことです。1.高カルシウム血症、2.腎不全、3.貧血、4.骨病変そして5.繰り返す感染症です。解析を以下の3群で行いました。

Group 1 ;免疫グロブリン値≧3g/dLかつ骨髄内形質細胞数≧10%。
Group 2 ;免疫グロブリン値<3g/dLかつ骨髄内形質細胞数≧10%.
Group 3 ;免疫グロブリン値≧3g/dLかつ骨髄内形質細胞数<10%

結論:進行の危険因子は下図のように診断時の形質細胞数とM蛋白質量です。



コメント:貴重な多数例、長期間の報告である。

文献:Kyle RA et al. Clinical course and prognosis of smoldering( asymptomatic ) multiple myeloma. 2007;356: 2582-90.