EBMナウ
EBM (Evidence based medicine::単なる、少数例の経験から得た知識ではない根拠に基づく医療行為。
今週のEBM,ナウ(137)

CML study Ⅲ
(CML治療の第一選択肢は? ドイツ)

 慢性骨髄性白血病(CML)への造血細胞移植は診断から2年以内に施行されるとその生存率が高いことが示されています。 今回は、イマチニブ使用開始(1999年)以前のすこし「古い話題」としてのインタ-フェロンを基本とした薬物療法と造血細胞移植療法との、11年間の無作為試験、genetic randomization、の結果を以下に示します。 対象は55歳以下の新規CML682例です。 移植適応がある356例を以下の3群に分けて検討しました。HLA一致の同胞ドナ-がいて移植した135例(Ⅰ群)、血縁ドナ-がいなくて、薬物療法を開始した122例(a群)そして、非血縁ドナ-がいて移植した97例(Ⅱb群)です。 Ⅱa群では1999年以後、一部症例にイマチニブを投与し、治療に反応がみられない症例には自家移植またはバンクドナ-からの移植を施行しています。 結果:Ⅰ群の生存者は55%、Ⅱa+Ⅱb群は60%で2群間に有意差を認めません。診断後8年までの予測生存率は(Fig.3)Ⅱ群が有意に高く8年以後はその差が消失します。



コメント:分子標的薬(イマチニブ)の出現により、この論文の意義も現在では薄くなってしまいました。現在はEBM57のように、イマチニブ投与の生存率が90%と高い事が知られています。

文献:Hehlmann R et al. Drug treatment is superior to allografting as first-line therapy in chronic myeloid leukemia. Blood 2007; 109: 4686-4692.