EBMナウ
EBM (Evidence based medicine::単なる、少数例の経験から得た知識ではない根拠に基づく医療行為。
今週のEBM,ナウ(173)

Comparison of conditioning regimens in AML/MDS
(移植前処置の比較)

 従来の骨髄破壊的前処置とミニ移植(骨髄非破壊的前処置)との2群間で非再発死亡率と無病生存率を比較しました。 高齢者(年齢>50歳)に対する骨髄破壊的前処置による胃移植方法では移植関連死亡率が高いため、それを避けるためにはミニ移植が必要と考えられています。 対象は従来の骨髄破壊的前処置にて移植した35例の50歳以下の急性骨髄性白血病/骨髄異形成症候群(AML/MDS)とミニ移植(骨髄非破壊的前処置)を用いた高齢者(年齢>50歳)のAML/MDSの39例(下表)。 表に示すように、非再発死亡率と無病生存率は2群間で差がなく、高齢者でも移植が安全に施行出来ることが示されました。



コメント:高齢者におけるミニ移植の安全性が確認された。さらに多数例での検討が必要。

文献:Martino R et al. Comparable non-relapse mortality and survival after HLA-identical sibling blood stem cell transplantation with reduced or conventional-intensity preparative regimens for high-risk myelodysplasia or acute myeloid leukemia in first remission. Bone Marrow Transplant  2008; 41:33-38.