EBMナウ
EBM (Evidence based medicine::単なる、少数例の経験から得た知識ではない根拠に基づく医療行為。
今週のEBM,ナウ(218)

-Childhood leukemia-
(小児白血病の治癒率)

 小児がんの約1/3が白血病です。 英国からの報告。30年間のMRC(Medical Research Council)登録13,069例の小児白血病全体の生存率を下図に示します。 30年前はわずか33%の生存率でしたが、2000年までの5年間は79%となおせる病気になっています。 病型別では1996年から2000年に診断された急性リンパ性白血病の5年生存率は83%、同じく急性骨髄性白血病では66%でした。 リンパ性と骨髄性との症例比率は5:1でした。 5年以上生存した症例の死亡原因は(excess mortality)85%が白血病の後期再発、11%は治療関連死亡そして3%は二次がんでした。



コメント:症例登録のしっかりした英国からの貴重な長期追跡の報告

文献1:Shah A et al. Childhood leukaemia:long-term excess mortality and the proportion ‘cured’. Br J Cancer 2008;99:219-223