EBMナウ
EBM (Evidence based medicine::単なる、少数例の経験から得た知識ではない根拠に基づく医療行為。
今月のEBM,ナウ(25)

ASH REPORT 2005
さい帯血ミニ移植(abstract 559)

 12月9日から始まるアメリカ血液学会の抄録から話題を提供します。従来の造血細胞移植はドナ−がすぐには見つからないそして移植関連死亡率(TRM)が高い等の理由で移植までの制約が大きい。この報告はさい帯血ミニ移植を施行した連続95例の治療成績。 結果:TRMは18% (day180)、Disease progression (2 years)32%。多変量解析でTRMが低い為の因子は@45歳以上、A移植3ヵ月前に化学療法をうけていない。無病生存率は1年で46%、2年が43%。その他は表を参照。



結論:さい帯血ミニ移植はTRMが低く、好中球の回復が速い。生存率は従来の移植による治療成績と同等。したがって、もはや高年齢は移植にとって危険因子とは言えない。